2025年03月12日一覧

■第1回市議会定例会のご報告

 3月10日(月)から始まった「第1回市議会定例会」も3日目を終了しました。
 本日までの日程では令和6年度の一般会計並びに各会計の補正予算について審査されたほか(いずれも原案のとおり可決)、一般質問(6人)も終了したところです。
 その中で一点、市立病院の事業会計補正予算に若干触れたいと存じます。病院経営に大きく影響する医業収益と医業費用を見ますと、当初予算と決算見込みに大きな差がありました。

 ○医業収益 当初予算=約145億4千万円 → 決算見込み=約122億円
 ○医業費用 当初予算=約161億9千万円 → 決算見込み=約156億7千万円

 医業費用は約5億2千万の減額となったものの、医業収益が約23億4千万円の減収となり、厳しい財政状況にあることが窺えます。
 この背景としましては、入院患者数で当初14万5千人程を見込んでいましたが、これに対して約24.5%の減となったことが大きな要因となっています。加えて収支全体を見ますと昨今の物価上昇や人事院勧告による賃金の上昇も相まって経営はかなり苦しいものと読み取れます。
 砂川市立病院の運営は公営企業法の全部を適用しているため、主として必要経費は当該事業による収入で賄うことが原則とされていますが、医業収益を左右する診療報酬単価は厚生労働省(大臣)で決定され、さらには患者数に関わらずベッド数や診療科に応じた人員体制を整える必要がありますので効率的で健全な経営を図ることはとても難しい内情があります。
 このように市立病院をはじめ全国の国公立病院の7割以上が大きな赤字を抱え経営難に直面している現状から、国では令和7年度から9年度にかけて病院事業債(経営改善推進事業)を措置するとしています。ただ結局は借金というのがどうも解せません。
 もちろん病院独自の経営改善に向けた見直しや合理化等の努力はすべきことではあります。ですが医療サービスの質を考慮するとやはり限界点は浅いように思います。診療報酬単価の改定も個人負担の増に繋がるようであれば診療控えを招く可能性があるため、それら懸念を考えますとやはり地域医療を守るためには国がしっかりと財政支援を講じるべきだと強く思います。

◆『市政執行方針』・『教育執行方針』
 昨日の市議会で市長及び教育長から「市政執行方針」並びに「教育執行方針」が示されましたので、その主な内容についてご紹介します。
 なお、予算を伴うものは13日開会の市議会で提案説明を受け、審査・討論を経て採決という流れになりますので各施策については現時点では未定と注解させていただきます。
 いずれ各方針の全文につきましては、広報すながわに掲載されると思いますので是非そちらをお読み取りいただければと存じます。

【執行方針の主な内容】
 ○「乳児すこやか応援クーポン券」の増額と使用期間の延長
 ○「子ども家庭センター」の開設(市役所庁舎内)
 ○産後ケア事業に訪問型支援を追加
 ○南吉野老人憩いの家の建て替えに関わる調査・設計
 ○国による帯状疱疹ワクチンの定期接種化に伴う市独自の支援の実施
 ○「すながわ健康ポイント事業」のアプリ導入
 ○市内開業医の誘致を促進するため新たな助成制度を創設
 ○避難所等に活用するコンテナ型トイレ及び循環型シャワーを導入(交付金事業)
 ○北光袋地地区及び西豊沼地区の農地等基盤整備の推進
 ○新規就農者支援事業及び経営発展支援事業の実施
 ○新事業等に取り組む既存店舗の改装に対する支援の検討
 ○観光客誘致・まちなか回遊を目指したイベントへの支援の推進
 ○宮川団地跡地(一部)の分譲販売に向けた用地確定測量
 ○北光団地の屋根・外壁改修工事
 ○宮川中央団地の階段手摺の設置及びスリップ対策
 ○公園の遊具施設等の更新(10箇所)及び遊具修繕(3箇所)
 ○道路の改良舗装等工事及び測量設計(13路線)
 ○情報通信技術の活用(請求書・契約書等の電子化)
 ○小中一貫教育の本格実施
 ○義務教育学校用スクールバスの購入
 ○児童生徒の端末(タブレット)の更新
 ○中学生への通学に関わる自転車用ヘルメットの購入助成
 ○学校図書システムの導入
 ○地域交流センターの舞台照明及び音響設備等の更新
 ○芸術文化活動の大会出場に関わる補助制度を創設


PAGE TOP このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。